細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

社会&人文科学

これからの男の子たちへ

太田啓子弁護士。図書館で3か月待ちで借りまして、読みやすく翌日読了、後ろも詰まっていたので翌々日には返却しました(とはいえ、受け取りに行くまでに5日かかったんだけど(^^;))。 この問題を気にしている界隈ではまさに気にしていることが活字化され…

日本の労働法政策

通読した!良く頑張った自分。索引なしの(笑)1074頁、これが通読できたのは思いもかけない入院(2wちょい)の不幸中の幸い?でした。家人に持って来てもらうのも「あのぶ厚いやつ」で通じたし。もちろんこの本以外にもベッドのお供は軽いの病院図書館でい…

労働時間制度改革

副題「ホワイトカラーエグゼンプションはなぜ必要か」ということで大内伸哉先生。しばらく積ん読になってましたが、読みにくいわけではなくこのたび読了。 大内先生は(そしてほとんどの労働法学者は)本質的に規制強化論者なんですよね。この本も半分ちょい…

日本人はなぜ無宗教なのか

阿満利麿。2016読了らしい。

国防/国難

(国難) 石破さんの文庫を2冊目。もう少し安保法の解説があるかなぁと期待したのですが、まあ文庫化は最近でももともとは野党時代の出版だから求め過ぎました。 これは与党とは、っていう話かな。でもいままさにこの本で過去について言われているように、安…

若者を見殺しにする国

赤木智弘。ふと読んでないなと思ったときにマーケットプレイスにあったから。でもマーケットプレイスでは著者に売り上げ入らないんですよね。でもでも、そういうのも含めての「ネット時代」だから生まれた書き手なんだよね。ううむ。 さて著者に印税が入らな…

女子のキャリア ーー "男社会"のしくみ教えます

海老原嗣生。hamachanの女子労働論を読んだので次はこちら。古き良き?企業の女子の取り扱いにびっくりですよ。いったい何時の話だよー。免疫がないというのは恐ろしいものです。オトコもオンナも育てたように育つのです。 さてさてそれより気になる30代後半…

働く女子の運命

※ このレビューはだらだらと長いです。すみません! hamachanの新書ももう5冊目。分野別が中高年・若者ときて今度は女性。ちなみにどーでもいいことですが、岩波、日経、ちくま、中公、文春とラインナップがバラバラなのはなぜだろう。ぶれずに同じ話なので…

沈みゆく大国アメリカ

堤果歩。タイトルは大きいのですが、中身は要するところオバマケアの失敗についてです。オバマケアにより保険にカバーされなく「なった」ひとがいる。 陰謀論のような記述は賛同できない、理想を現実にさせるときのハードルを知らないのかと思いますが、オバ…

「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

大沼保昭先生の語り、江川紹子さんが聞き手。「「慰安婦」問題とは何だったのか」に加えて東京裁判や戦後賠償、そして「歴史認識」についてが語られる。 あとがきに曰く、ある人から見れば「自虐」論者、ある人から見れば「御用学者」。基本リベラル(という…

官僚の責任

古賀茂明。実家に転がっていたのでどんなものかな、と。いやすごかった(笑)。 (笑)、でいいのかどうかわからないけど、自分だけが正しいと思えるってすごいな、というのが正直な感想です。自分と異なる意見の持ち主は、天下り先のことしか考えていないと…

憲法改正のオモテとウラ

都知事ではなく参議院議員としての舛添要一。郵政改革の最中の自民党第一次憲法改正案策定時の話です。パワーゲームの中の舵取りと法律論と支持されるための穏健策と。 私は舛添さんが支持を取り付ける必要があると感じる(たぶん)の国民一般で、改憲をあり…

働き方の教科書

安藤至大。2015の読了を感想が書けずに保留していた模様(2018投稿)。

はじめてのドイツ語

講談社現代新書。読んだからってドイツ語ができるわけじゃないんだけど、ついこういうの読んじゃうんだよな。

さようなら、ドラえもん

中島義道さんの中学生向けカント哲学解説書なんだけど。 うーん、中島先生、中学生にドラえもんはないのでは。うまく使えていればいいけど、とってつけた感満載で(涙)。中学生ってもっともっと大人だよ、いや、先生の書く中学生側の発言はいい線じゃないか…

日本の賃金を歴史から考える

金子良事。すごく読みやすい賃金のテキストなのに、一読くらいじゃ全然自分のものにできてない〜。自分の基礎知識の欠如に呆然ですよ。 要再読。でも「面白かった!」とはいえるのでした。

もじれる社会

hamachan先生のブログでしばしば拝見するので知ってる気になってるものの、本田先生が何を語っているか、を私はちゃんと知ってはいない。 ということでこの本。過去の短文を集めたものということで、まとまった1冊というのではないけれど、様々なトピックに…

いっしょうけんめい「働かない」社会をつくる

海老原嗣生。実はこの方の本を読むのは初めてです。ホワイトカラーエグゼンプションで何を目指すかという話。少なくともタイトルはそういうタイトル。誰もが無限定正社員である世の中を変えるのにホワイトカラーエグゼンプションを。でもそういうふうにWE…

「育休世代」のジレンマ

中野円佳、光文社新書。育休中に取り組んだ修士論文が都心の大きな本屋で平積みになるその事実に圧倒される。最初から本を出したいと考えて、限られた時間内に、しかも出産育児と並行して修士論文を書く。そのWLBの(これはwork life balanceなのか?)在り…

「慰安婦」問題とは何だったのか

大沼保昭。国際法学者ですが、基金にこんなに関わっておられるとは知らなかった。 アジア女性基金が、どのような認識の下に何をしたかを丁寧に解説している本です。新しい本ではないことを確認しての購入。 知らない事実(戦時中のことではなく、基金が何を…

日本の雇用終了

やっと読了しました、濱口桂一郎のJILPT 報告書。全部読むとやっぱり長いね・・・。私たちが日常的に知っていることも、例えばこんな形にならなければ、担当者の感情以上には政策立案の基礎にならない。感情はただのビッグデータからなるもので、ほとんど分…

この国で産むということ

野田聖子・根津八紘。やっぱり野田さんの記述は身につまされる・・・。結局私は医師ではなくて女であり、そして子どもがほしくかつ家の外で仕事をする女であるから。不妊治療はスケジュールがすごく縛られる。本当に、時間休の取りやすい職場でよかったと(…

日本の雇用と中高年

濱口桂一郎先生の新書4冊目。大内先生のと一緒に買ったんだけど、なんとなく後回しになってました。基本スタンスは(当たり前だけど)これまでの本と大きく変わるわけではないところですが、中高年に焦点を置いた歴史はやっぱり知らないことがいっぱい。昔…

雇用改革の真実

書き過ぎ?ってくらい書いておられる大内先生。オビにあるように”「労働者のため」は私達を幸せにするか”というのがこのところの(新書という形で表現される普通の世の中(学会ではなく)向けの)大内先生の最上位メッセージなのだろう。そしてそれはこれま…

君の働き方に未来はあるかー労働法の限界とこれからの雇用社会

大内伸哉先生の光文社新書。奴隷と根源的には同じ雇用の(雇傭の)従属性に重点を置き、というか労働法をそれなりに学んでいれば既知だけど、あまりみんな声高には言わないそれを注意喚起する新書。だから、正社員を目指す人生の戦略は正しいのか?という問…

解雇改革

ジュンク堂で労働法のところじゃなくて人事管理のところに置いてあったのは意図のあることとなんだろうか。誰のどんな意図か気になる・・・。大内先生のベクトルとは合っているんだと思うけど法政策の話だからな〜。 契約法16条、解雇権濫用法理の改正とは何…

人事と法の対話

すごく読みやすい対談&鼎談。人事管理論の守島基博先生と労働法の大内伸哉先生、そして企業の実務担当者。オビに「幸せ」が出てくるけれど、読んでいると幸せになるような感じ。企業が社員の幸せを追求する(なぜならそれが企業にとって合理的であるから)…

僕たちはガンダムのジムである

常見陽平。タイトルの上手い本かと思いきや、中身もあれこれガンダムでした。もちろん、仕事の話です。最後の方少しは、ガンダムを目指す話になっちゃってないか気になるのですが、ノンエリートたる仕事のまっとうさを、読ませるタイトルで訴える、大事な視…

日本経済論/ケインズとハイエク

松原隆一郎。お話を聞く機会があって、この2冊が課題図書だった、という契機。ケインズとハイエクの方は、読み進むのに結構かかりました(^_^;)。経済の素養が薄いから・・・でも、か、だから、か、ケインズとハイエクの方が楽しかったです。知らないことが…

ハーバード白熱日本史教室

歴史、ではあるけれどむしろ教え方、について語るものかな。さらりと読めたのでうっかり立ち読みで読了してしまいました(^^ゞ。タイトルは、というかこの手の(タイトルの)本の企画は出版側が出すんだよねぇ。日本人向けに出すのなら、教え方に絞るべきだっ…