細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ピスタチオ

梨木香歩。不思議に何時の間にか取り囲まれ、そして飛んで場を移す。不思議がちょうど読んだときの自分の体調と同じように重なって、作中の彼女より軽くはあるけどその符号にくらりとする、そしてその先の不思議に頷くまでもなく流れて進む。 不思議なだけの…

どっさりのぼく

現代の詩集。糸井重里とか、さくらももことか、江國香織。もちろん谷川俊太郎。その中に石垣りんとか混じる、朝のパン、ほっこりした。どこか激しいけど。表題作の作者を忘れてしまったけれど、微笑ましく共感できる、でも不思議に満ちている。図書館でちょ…

14歳からわかる生活保護

学校で教わらないことなんていくらもあるけど、これもそれ。生活保護という制度があると授業で聞いても、それをどう使うかなんて、教えてはくれない。 これは権利であり、武器であり、一時的に使い得るステップであり、モラルハザードが起こってはまずいもの…

井沢元彦の学校では教えてくれない日本史の授業

井沢元彦って、こういうもの書く人なんだっけ?と読了後にAmazon見てみたところ、確かに。この人のジャーナリストのイメージが自分の中でしかるべき場所に落ち着いてない気持ち。 さて、書いてあったことの中身は、興味深く頷けるものでした。日本史家の「細…

風の王国 月神の爪/河辺情話/朱玉翠華伝

しばらく読まずにいたらそれはそれなんだけど、読み始めるとずんずんなんだよね〜。 本編は相変わらず、翠蘭危ない目に遭いすぎ!(笑)って勢いで、でも破綻のない安心感が素晴らしい。そして慧の番外編が、誰もかも嫌みなく仕上がっていてすごいなあ。

双孔堂の殺人 Double Torus

知ってる人が書いたらしい2作目、前回と同じ人物を違うように動かす、何だか安心して読めて良かった。種明かしも快感だったし、最後の謎は待て次号、って感じですか。 薀蓄に煙に巻かれる感覚は、私は好きですw

嵐の夜の読書

池澤夏樹の書評を読むと、あれもこれも片っ端から読みたい読まなきゃという気持ちになるんだけれど、でも全然追いつかないうちに遠ざかっちゃうんだよな(過去の実績は白鯨とアブサロム、アブサロム!だけ(^_^;) )。 読んだことがある梨木香歩の家守奇譚へ…

ゴーストハント読本

荻原さんと池澤春奈と辻村深月の鼎談からはじまりますか・・・読まずにいられないじゃないか、の小野不由美本、あっという間に堪能しました。 池澤さんが辻村さんより年上だったとは・・・という話はともかく、ティーンズハートなるもの、女性性のホラー、は…

労働審判制度の利用調査

最近あまりこの手の本を読み切っていなくて、何となくジュンク堂をふらふらしているときに買った本。およそ1月で無事に読みきれたのは何より!アンケートって面白いよね。 東大社会科学研究所が裁判所の協力を得て行った労働審判利用者に対するアンケートと…