細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

アイヌの碑

萱野茂。昭和55年の初版、1990年…平成2年の文庫、去年の12版。その間著書は亡くなられ、ただ著者が亡くなられたという以上にこの事実はせつない。そこはかとないユーモアと生活感に満ちた淡々と温い語り。そのなか切なく胸に残るのは、父親世代の嘆声。アイ…

空飛び猫

ル=グィンで村上春樹、翼のある猫の絵本、って読まないわけに?文庫なのが惜しいけど、文庫だから借りられた。絵本、眺めて幸せな、素敵な本。和みつつも力強い。

憲法と平和を問いなおす

長谷部先生の立憲主義の本。ちくま新書。 分かりやすく単純化はしないと書かれていたけど、ものすごく分かりやすい…。思わず無批判に‘乗って’しまいそう。自分で考えはじめたら、もうこの本は不要と言われているのにヾ(*'-'*)。しかし読みやすい。サンデル先…

分身

初めての東野圭吾。突如本が買いたくなって、迷った挙げ句のこの選択。平日2日であっという間に読まされました。 息詰まる展開、重い心理、でもそれにとどまらない物語の結び。思いのほかの読後感はかなり久し振り。私がここにある。それってどういうことだ…

イギリスのいい子 日本のいい子

少し前のイギリスと日本、何となく論調にノスタルジーを感じるんだよなあ。ともあれ、自己主張と自己抑制は、対概念であろうとも、対立概念ではない、って訴え。言われてみればまことにまことに。

西田幾多郎の生命哲学

善の研究がさっぱり分からなかったので別の解説書というか西田論。 個が集まって全体だけど、個は単独ではなく相互に干渉する。現在の中に永遠がある。分かるけどやっぱり西田哲学はわからないのでした。