細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「日本国憲法」を読み直す

井上ひさし&樋口陽一。作家と憲法学者が憲法を語る。こんすてぃちゅーしょんは日常の言葉といわれればそうかもだけど、日常生活で「構造」とかって言ったからって国の憲法を思うかなあ不可分かなあ。吉里吉里人を読んでみるかな、私たちは選んで日本人かな…

アブサロム、アブサロム!

ウィリアム・フォークナー著、篠田一士訳。でも、読んだのは池澤夏樹の影響です。世界文学を読みほどくとかで挙がっていたから、興味と見栄とか意地とかとで、って借りるまでも相当時間がかかっているけど(世界文学〜を私が読んだのは2006年^_^;)。しかし…

夜の言葉

アーシュラ・K,ル=グィン。Uから始まるこの名前が女性名だということを、私たちは意識しなくても「小説」を読めるけれども、作者にとっては「イニシャルで」と出版元から求められるなんてことは、とても重大なことだ…後になって何時までも疼く傷だと気付く…

黄金の王 白銀の王

澤村凜。とあるお友達から熱烈なお勧めを受けまして。 確かにそれだけのことがある、しゃんとした、苦くも強い物語でした。 二つの族の二人の王、何がなすべきことなのか、なすべきことがなせるのか、たじろぎつつもそれは胸の内に抑えて。名を捨て、謗られ…

子どもの貧困

ふらっと買った岩波新書。貧困率発表の前に読んでおいて良かったな。 かなり衝撃的だったのは日本の場合、所得再配分前後で子どもの格差が拡大すること。計算方法よく分かんなかったけどさ、それにしても、ねぇ。高齢者も大事なんだけど、それにしてもねぇ。…

獣の奏者 I 闘蛇編 II 王獣編

途中まで読んで引き離されてしまったら、続きが読みたくて仕方がなかった上橋菜穂子のうん、名作。情と思考、探求心と意味ある掟、一歩一歩進みつつ、何かに翻弄されているのでもある。緊迫した場面はしんと張り詰めて、ふわりと穏やかなたくさんの場面にも…

[情報編集力をつける 国語]

民間校長先生と、重松清、その他先生、生徒からなる「国語」の授業、教科書。取り上げられているトピックも唸らせられるのですが、それがストーリーに添いつつ展開していくのも成程ですが、しかし何より題材がすごい。あれを学校で、やりたいようなやりたく…

世阿弥

白洲正子。この間白洲次郎のドラマを見たせいだっていうのは明らかだけどまあそれもいいよね。でもここに出てくる白洲正子はモダンガールよりもむしろやっぱり品のいいお嬢様かしら。とはいえ突き放す&断言する気の強さも芯の強さも文章に溢れておりますが…