細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

アブサロム、アブサロム!

ウィリアム・フォークナー著、篠田一士訳。でも、読んだのは池澤夏樹の影響です。世界文学を読みほどくとかで挙がっていたから、興味と見栄とか意地とかとで、って借りるまでも相当時間がかかっているけど(世界文学〜を私が読んだのは2006年^_^;)。しかし!よみにくいことこの上ない本でしたよ、これ(苦笑)。しかもたぶんこの読みにくさはわざとで。いきなり背景の説明なしに語られる、主語を追うので精一杯だったり。途中から、大学生ふたりの会話になり始めると格段に進みます。しかしそれでも解説ではじめて理解することがあったり(^^ゞ。それでもね、するめのように、じんわりと、特に後半は面白かったのです。語り手と聞き手が一体になってて、読み手もそれに混じっちゃうような不思議な感覚。物語それ自体は解説を読んで理解しました(<おいおい)。そのうちに、もう一度最初から読んでみた方がよさそうです(^^ゞ