細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

2015-01-01から1年間の記事一覧

「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

大沼保昭先生の語り、江川紹子さんが聞き手。「「慰安婦」問題とは何だったのか」に加えて東京裁判や戦後賠償、そして「歴史認識」についてが語られる。 あとがきに曰く、ある人から見れば「自虐」論者、ある人から見れば「御用学者」。基本リベラル(という…

官僚の責任

古賀茂明。実家に転がっていたのでどんなものかな、と。いやすごかった(笑)。 (笑)、でいいのかどうかわからないけど、自分だけが正しいと思えるってすごいな、というのが正直な感想です。自分と異なる意見の持ち主は、天下り先のことしか考えていないと…

変身/掟の前で

いままで読んだことのなかったフランツ・カフカ。あまりにも有名な「変身」。こんな話だったのか、という驚きにひたっています。 高校の国語の先生に安部公房について熱く語られた記憶が私の読書の半分のバックボーンになっていて(自分がわからない、心地よ…

憲法改正のオモテとウラ

都知事ではなく参議院議員としての舛添要一。郵政改革の最中の自民党第一次憲法改正案策定時の話です。パワーゲームの中の舵取りと法律論と支持されるための穏健策と。 私は舛添さんが支持を取り付ける必要があると感じる(たぶん)の国民一般で、改憲をあり…

災厄・暴動・アールダーの方舟

周木律。ネットでまとめ買いをしてがつがつと(笑)読了。どきどきする小説に飢えていたなぁ。 感想を書くとネタバレになってしまいそうなんですが、災厄のアイディアはすごいと思った(どきどきw)。政治家さんたちの扱いは様式美かな(^^ゞ。暴動は産業災…

子どもに本を買ってあげる前に読む本

赤木かん子さんの2008年本。赤木さんは最近学校図書館の改装を手掛けていらっしゃったのですね〜。知らなかった。私はズッコケシリーズが苦手なのを赤木さんに説得された(?)クチなので(それは96年くらいのことだったかな?)、赤木さんが近年の(08年ま…

育児の百科(中)

古典みたいな育児書中巻、5か月から1歳6か月まで。すなわち1歳の誕生日を含みます。泣けます。 古かろうが何だろうが、素晴らしい育児書です。

あまねく神竜住まう国

荻原規子の風神秘抄の続きの話。といっても風神秘抄を忘れている。歴史と絡めつつも何やらすこやかな若いということの話。

星形クッキーは知っている

青い鳥文庫の藤本ひとみ、と言っていいのか?むかしコバルトでKZを読んでいたの懐かしい。KZもいろいろ増えてるようですが、これは妹の奈子ちゃんシリーズ。いずれにせよ懐かしいテンションでした(笑)。

営繕かるかや怪異譚

小野不由美の短編6話。小野不由美にしては怖くない、はず。いやそれでも怖いとこちょいちょいありましたけどね、どの話にも。それを書くとネタバレまでいかなくても興を削ぐ>_ 最後まで追い詰める話はありませんが、中でも6話めの救いがささやかにも力強い。…

働き方の教科書

安藤至大。2015の読了を感想が書けずに保留していた模様(2018投稿)。

はじめてのドイツ語

講談社現代新書。読んだからってドイツ語ができるわけじゃないんだけど、ついこういうの読んじゃうんだよな。

さようなら、ドラえもん

中島義道さんの中学生向けカント哲学解説書なんだけど。 うーん、中島先生、中学生にドラえもんはないのでは。うまく使えていればいいけど、とってつけた感満載で(涙)。中学生ってもっともっと大人だよ、いや、先生の書く中学生側の発言はいい線じゃないか…

RDG6 星降る夜に願うこと

荻原規子。ようやく最終巻に出会えたよー。 お話の核は前作でひと段落じゃないかと思っていたのでこの巻何をやるんだろうとドキドキでしたが、こっちかー(はぁと)、ということで?大歓迎です。読めてよかった♪

日本の賃金を歴史から考える

金子良事。すごく読みやすい賃金のテキストなのに、一読くらいじゃ全然自分のものにできてない〜。自分の基礎知識の欠如に呆然ですよ。 要再読。でも「面白かった!」とはいえるのでした。

初恋は知っている 若竹編

いつの間にか、10年くらいの間を空けて?コバルトから青い鳥に移って(かつ自分では書かないで)いた藤本ひとみのKZシリーズ。いや3年くらい前に気づいたんだけどね、いつから青い鳥ではじまってたんだろ?(それを調べる気まではさすがにない) 本日久しぶ…

食生活が子どもの人生を変える

子供に湿疹とか出来ると、やっぱり気になっちゃうんだよね。さすがに粉ミルクより玄米重湯とは思わないけど…。つい楽に流れるのではありますが、なるべく手作りの和食、がんばろー。

舟を編む

一回書いてアップもしたのに消しちゃったよ(涙)。 三浦しおんの話題作…っていつの話題やねん!と自分に突っ込みますが文庫化なので購入、読了。もちろんお仕事小説なのですが、なんだろうこのほんわかぶりは。 同僚西岡さんもいい味出してますが、主人公ま…

書店ガール

書店員ふたりのどろどろandお仕事小説。どろどろ部分が結構どろどろでキツいけど、まあでもわかる(笑)。間の悪い、そう思えば実はそれほどどろどろでもないのかな?でも、うまくいかない人間関係って結局そんなもんだよね。 後半の前向きさは一転ご都合主…

慶州ナザレ園 忘れられた日本人妻たち

上坂冬子、中公文庫。借りてこられた相方様の勧めで読了。1984年の本ですが、まったく時代を感じずに読めました。 終戦前に朝鮮半島や日本本土で朝鮮人の男性と結婚し、終戦後韓国に残った(あるいは夫について渡った)日本人妻の人生を語る。たくさんの人生…

育児の百科 上(5か月まで)

松田道雄。岩波文庫の上中下巻で、古本屋で上・中をたまたまみかけて購入。 いろんなことがらについて、赤ちゃんはたくましい、心配し過ぎるなという温かくて力強いメッセージ。赤ちゃんのことを知っているのは小児科医よりお母さん、というのが励ましと同時…