細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

不撓不屈

高杉良。ご縁あってお勧めがあり、そのすぐあとにたまたま行った古本屋さんでお見掛けして即買い(なにせ¥100)という出会いもの。企業小説なんてあまり読まないから、ありがたいものでございます。 なんとも峻烈な生き様で、共感も恭順も難しいけど謹んで…

ドキュメント 屠場

鎌田慧を読むのは実ははじめて?労働者の連帯について読むか、それとも、それより。 組立ラインを見て読んでどきどきするのと同様に、解体ラインを読んでもどきどきです。職業の差別、部落差別の話ももちろん出てきますが、なんだろう、ここで書かれているこ…

天使たちの課外授業

クラッシュブレイズの、とは言わないのかシリーズ名わからないけど新シリーズ突入だそうです。課外授業という単語は内容とミスマッチかと思いますが、新キャラ登場で賑やかにするのは楽しいです。

空飛ぶ馬

北村薫<私>シリーズの最初の一冊。3作め4作めと違って連作短編です。読んで圧倒されたのは、いちばんやな話、赤頭巾。そう来たか、ってのはやな話でもいいものですよね。もちろんただのやな話なんてお書きになる方でないので、それ以外にもこれはいいの…

ゴーストハント 鮮血の迷宮

いや怖かったよ…。電車の中でよかったです。ひとりであのシーンは厳しい。ページの左を先に見たくなるのを抑えつつです。それでも前作もそうですが、その後の展開で後味微笑ましいのが嬉しいです。追いついてしまったのがかなしい・・・。早く9月になあれで…

霧越邸殺人事件

ホラーが読めるならミステリも読めるだろ(笑)、というか小野不由美づいているので綾辻行人。これは装画も小野不由美です。 この本は当たりでした♪殺人事件と、別の不思議と、文章の読みやすさ。読者には分かりやすく書かれているのではないかしらん。推理し…

ユートピア

岩波文庫で苦にならない厚さのトマス=モア。ユートピアは素直にユートピアを書いた本ではなくて、熱狂とはほど遠い、けれど熱情あふれる思考実験なんだなぁ。 共産主義の失敗を現在の私たちは知っているけど、何が公正な社会、分配、労働なのかを追求する必…

友情

友情と恋愛は永遠のテーマで、でもいまこの言い方だけを聞いたら女性の話を思うのかな。巻末の解説(河盛好蔵)があまりにも過不足なくて、何も言えない。 どちらかを取るというものではない、誠であること。どう考えても容易くないので、やっぱり、しみじみ…

日本人は「やさしい」のか

前に読んだ「日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか」がよかったので、同じ方の一冊、こちらの方が古いですが。 哲学としてはよくわからない、なんだけど、言語史としては文句なしに面白かったです♪JPOPから始めるところも含めて。 やさしは恥ずかしい…

ゴーストハント 乙女ノ祈リ・死霊遊戯

引き続き小野不由美のゴーストハント、気づけば5巻まで出てるんだものって、2ヶ月ごとに出るって分かっていたので単にうっかりですが。とりあえず1冊買って、出かけて読んで4巻まで古本屋で見かけてしまって逡巡しつつもしかし半額の誘惑に勝てず(7冊…

日本の島々、昔と今

有吉佐和子。むかしといま、といってももちろん今から見たらいずれも昔。いまこの島々ってどうなっているのかな。尖閣諸島はそのとき以上に対立が目立っていて。竹島も北方領土も進展してない・・・って、そんな島ばかりじゃなくって波照間とか隠岐とか屋久…

流れ行く者

守り人シリーズの外伝、タンダとバルサのお話です。浮き籾、ラフラ、流れ行く者。結びのタンダ視点に小題ついていたかしら。 よかったのですがラフラの結末。わかるような、わからないような、こういう話でここまで突き放されるとは。抑制のきいた語り、難し…

島根県の歴史

山川出版社はそれぞれの県史を出しているのね。どうせ読むなら行ったときに読めばいいのに、出て来たときに買ってようやく読了。古代ここから都に行くのは半月くらいかかったのかな。期限に間に合わなくて始末書持って行ったとか、次の年は間に合ったとか(笑…