細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

ドキュメント 屠場

鎌田慧を読むのは実ははじめて?労働者の連帯について読むか、それとも、それより。
組立ラインを見て読んでどきどきするのと同様に、解体ラインを読んでもどきどきです。職業の差別、部落差別の話ももちろん出てきますが、なんだろう、ここで書かれていることは、自分の中の差別の文脈と少しずれてて。それは私の未熟なのか、どうなのか。
残酷なものの例えとして屠殺や屠場を挙げれば傷付く人がいる。それはまったくもっともで。何かが残酷であるとすれば、それは肉食そのもので、屠場ではない。そりゃ、そうだ。お肉は美味しくて、屠場の解体ラインにどきどきする。昔の仕事の話にはにやりとする。読んでよかった本でした。