細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

子どもと子どもの本のために

エーリッヒ・ケストナー、言わずと知れた高橋健二訳。 子どもに向けた本ではない、けれどどれも知っている。確かにこの人は、大人に向けてと子どもに向けてと言うことを変えてはいないのだ。むかし約束してください、と彼は言った。子どもの私に。大人になっ…

ホリー・ガーデン

江国香織。岡山へお出かけの友に買ったら、作中に岡山が出てきてにんまり。 ええと。なんだかよくわからない、でもきっとわからなくてよい、ほんとにわからなくてよいのかどうかもわからない。終わったときに放り出された感じなんだけど、それは常にエンドマ…

彩雲国物語 心は藍よりも深く

引き続き楽しかったんだけど、藍なのに〜藍将軍好きなのに〜放蕩者も好きですが。出番、ちょっとだけ(涙)。絳攸さま微笑ましすぎです。これでお見合いもとい、恋愛事情は一段落なのかしら、どうかしら。次の次になりますが、無事に舞台を移す設定を整えき…

魔軍襲来

なんともはやお久しぶりのアルスラーン。でも買ってしまう(^^ゞ。いわずと知れた田中芳樹。 久方ぶりではあるものの、少なくとも表面上の質は変わっていない、人物それぞれの面白みは。でも私がアルスラーンにはまったのは、もう少し何かがあったからだった…

ローワンと魔法の地図

エミリー・ロッダ。挿絵は佐竹美保。今月発売された空色勾玉の新書版も佐竹さんの挿絵だったのですよね〜。大きなバクシャーと添うローワン、私を引き込んで余りあります。 さて、きわめて上質な、正統派のファンタジー。いくじのない(と自己認識している)…

理想の児童図書館を求めて トロントの「少年少女の家」

図書館には司書さんが必要だ!とは私も思うところです。しかしそれにしてもこのトロントの司書さんの教育過程はなんともすごい。すごくシンプルかつ高い要求水準なんですけど、なんとも古きよき日々、といった感じです。 しかし子どもにこそそのような充実し…

きれいな絵なんかなかった

副題「こどもの日々、戦争の日々」。ポーランドのユダヤ人、今はアメリカの絵本作家の自伝。戦争が終わったところで終わっているのではなく、その後もいろいろある、そんな当たり前まで書かれているところも魅力。しかし一番の魅力はおそらく誰にとってもカ…