細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

この国で産むということ

野田聖子・根津八紘。やっぱり野田さんの記述は身につまされる・・・。結局私は医師ではなくて女であり、そして子どもがほしくかつ家の外で仕事をする女であるから。不妊治療はスケジュールがすごく縛られる。本当に、時間休の取りやすい職場でよかったと(その意味では、たぶん私は多くの働く女性よりも恵まれている)つくづく思う。子どもはほしい、それは何より大事で、でも「いついつ」病院にと言われれば、その日の仕事のスケジュールをどうするか、どうにかできるのかで頭がいっぱいになる、ほんとにほんとに身につまされる。
もちろん、これは政策提言を含んだ本だったのだけれど、書かれた野田聖子という一人の働く女性のその感情に触れることだけでも、読めてよかったと思うのでありました。