細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

国防/国難

(国難) 石破さんの文庫を2冊目。もう少し安保法の解説があるかなぁと期待したのですが、まあ文庫化は最近でももともとは野党時代の出版だから求め過ぎました。 これは与党とは、っていう話かな。でもいままさにこの本で過去について言われているように、安…

私は赤ちゃん/私は2歳

小児科医松田道雄@1960's。今でこそ赤子主観の育児マンガなどもまま目にするところですが、この古さでこの斬新さ、もちろん医学的なところなど古いところも多いのですが、とにかく赤ちゃんも一個の独立人であるというその認識、それを広めようとする強い志、…

若者を見殺しにする国

赤木智弘。ふと読んでないなと思ったときにマーケットプレイスにあったから。でもマーケットプレイスでは著者に売り上げ入らないんですよね。でもでも、そういうのも含めての「ネット時代」だから生まれた書き手なんだよね。ううむ。 さて著者に印税が入らな…

きみのためのバラ

池澤夏樹。(ほぼ)男と女の邂逅と離別の短編集。どこかの都会やヘルシンキ、沖縄メキシコなどなど舞台も様々、空気の温度と湿度が語りを読み手の皮膚のすぐ外にまとわりつかせます。邂逅から離別までの間、現実から少しだけずれた世界にいるような奇妙な感…

女子のキャリア ーー "男社会"のしくみ教えます

海老原嗣生。hamachanの女子労働論を読んだので次はこちら。古き良き?企業の女子の取り扱いにびっくりですよ。いったい何時の話だよー。免疫がないというのは恐ろしいものです。オトコもオンナも育てたように育つのです。 さてさてそれより気になる30代後半…

不思議な羅針盤

梨木香歩の「らしい」エッセイ。とても落ち着く。 大好きなのですが、その一方で私は「スマホを見ながら授乳する母」であっちゃったりするのですな。こども大好きなのですけれども、ね。 丁寧な暮らしをいいなとたまには思って背筋を伸ばすこと。たまにでは…

アンのゆりかご 村岡花子の生涯

言わずと知れた花子とアンの原作本。孫娘さんの書かれた淡々と伝記です。伝記というと偉人の、になっちゃいますか?そうではない淡々さ、そして水面下の温かみ。微妙な距離。 あまりに淡々としているので、ドラマの熱を補充しつつ読めるのもそれはそれで幸せ…

働く女子の運命

※ このレビューはだらだらと長いです。すみません! hamachanの新書ももう5冊目。分野別が中高年・若者ときて今度は女性。ちなみにどーでもいいことですが、岩波、日経、ちくま、中公、文春とラインナップがバラバラなのはなぜだろう。ぶれずに同じ話なので…

沈みゆく大国アメリカ

堤果歩。タイトルは大きいのですが、中身は要するところオバマケアの失敗についてです。オバマケアにより保険にカバーされなく「なった」ひとがいる。 陰謀論のような記述は賛同できない、理想を現実にさせるときのハードルを知らないのかと思いますが、オバ…

差別と日本人

2009年の本。辛 淑玉と野中広務の対談で、基本的には辛さんが野中さんの半生を聞くという構造です。そして辛さんの解説が間に入るので、分量的には辛さんのスタンス7割、野中さんの応答3割という感じです。 解説が入る分、辛さんの烈しさが痛いほどだという…

クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン

鴻上尚史さんがご自身ご出演のNHKクール・ジャパン!を活字にしたといっていい講談社現代文庫。番組もいいけど文字で読むのもまた楽し。子育て中の身としては、異性の子と一緒にお風呂に入るのは欧米のみならずアジアでも日本以外ではなしだ!という話がいち…

「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

大沼保昭先生の語り、江川紹子さんが聞き手。「「慰安婦」問題とは何だったのか」に加えて東京裁判や戦後賠償、そして「歴史認識」についてが語られる。 あとがきに曰く、ある人から見れば「自虐」論者、ある人から見れば「御用学者」。基本リベラル(という…

官僚の責任

古賀茂明。実家に転がっていたのでどんなものかな、と。いやすごかった(笑)。 (笑)、でいいのかどうかわからないけど、自分だけが正しいと思えるってすごいな、というのが正直な感想です。自分と異なる意見の持ち主は、天下り先のことしか考えていないと…

変身/掟の前で

いままで読んだことのなかったフランツ・カフカ。あまりにも有名な「変身」。こんな話だったのか、という驚きにひたっています。 高校の国語の先生に安部公房について熱く語られた記憶が私の読書の半分のバックボーンになっていて(自分がわからない、心地よ…

憲法改正のオモテとウラ

都知事ではなく参議院議員としての舛添要一。郵政改革の最中の自民党第一次憲法改正案策定時の話です。パワーゲームの中の舵取りと法律論と支持されるための穏健策と。 私は舛添さんが支持を取り付ける必要があると感じる(たぶん)の国民一般で、改憲をあり…

災厄・暴動・アールダーの方舟

周木律。ネットでまとめ買いをしてがつがつと(笑)読了。どきどきする小説に飢えていたなぁ。 感想を書くとネタバレになってしまいそうなんですが、災厄のアイディアはすごいと思った(どきどきw)。政治家さんたちの扱いは様式美かな(^^ゞ。暴動は産業災…

子どもに本を買ってあげる前に読む本

赤木かん子さんの2008年本。赤木さんは最近学校図書館の改装を手掛けていらっしゃったのですね〜。知らなかった。私はズッコケシリーズが苦手なのを赤木さんに説得された(?)クチなので(それは96年くらいのことだったかな?)、赤木さんが近年の(08年ま…

育児の百科(中)

古典みたいな育児書中巻、5か月から1歳6か月まで。すなわち1歳の誕生日を含みます。泣けます。 古かろうが何だろうが、素晴らしい育児書です。

あまねく神竜住まう国

荻原規子の風神秘抄の続きの話。といっても風神秘抄を忘れている。歴史と絡めつつも何やらすこやかな若いということの話。

星形クッキーは知っている

青い鳥文庫の藤本ひとみ、と言っていいのか?むかしコバルトでKZを読んでいたの懐かしい。KZもいろいろ増えてるようですが、これは妹の奈子ちゃんシリーズ。いずれにせよ懐かしいテンションでした(笑)。

営繕かるかや怪異譚

小野不由美の短編6話。小野不由美にしては怖くない、はず。いやそれでも怖いとこちょいちょいありましたけどね、どの話にも。それを書くとネタバレまでいかなくても興を削ぐ>_ 最後まで追い詰める話はありませんが、中でも6話めの救いがささやかにも力強い。…

働き方の教科書

安藤至大。2015の読了を感想が書けずに保留していた模様(2018投稿)。

はじめてのドイツ語

講談社現代新書。読んだからってドイツ語ができるわけじゃないんだけど、ついこういうの読んじゃうんだよな。

さようなら、ドラえもん

中島義道さんの中学生向けカント哲学解説書なんだけど。 うーん、中島先生、中学生にドラえもんはないのでは。うまく使えていればいいけど、とってつけた感満載で(涙)。中学生ってもっともっと大人だよ、いや、先生の書く中学生側の発言はいい線じゃないか…

RDG6 星降る夜に願うこと

荻原規子。ようやく最終巻に出会えたよー。 お話の核は前作でひと段落じゃないかと思っていたのでこの巻何をやるんだろうとドキドキでしたが、こっちかー(はぁと)、ということで?大歓迎です。読めてよかった♪

日本の賃金を歴史から考える

金子良事。すごく読みやすい賃金のテキストなのに、一読くらいじゃ全然自分のものにできてない〜。自分の基礎知識の欠如に呆然ですよ。 要再読。でも「面白かった!」とはいえるのでした。

初恋は知っている 若竹編

いつの間にか、10年くらいの間を空けて?コバルトから青い鳥に移って(かつ自分では書かないで)いた藤本ひとみのKZシリーズ。いや3年くらい前に気づいたんだけどね、いつから青い鳥ではじまってたんだろ?(それを調べる気まではさすがにない) 本日久しぶ…

食生活が子どもの人生を変える

子供に湿疹とか出来ると、やっぱり気になっちゃうんだよね。さすがに粉ミルクより玄米重湯とは思わないけど…。つい楽に流れるのではありますが、なるべく手作りの和食、がんばろー。

舟を編む

一回書いてアップもしたのに消しちゃったよ(涙)。 三浦しおんの話題作…っていつの話題やねん!と自分に突っ込みますが文庫化なので購入、読了。もちろんお仕事小説なのですが、なんだろうこのほんわかぶりは。 同僚西岡さんもいい味出してますが、主人公ま…

書店ガール

書店員ふたりのどろどろandお仕事小説。どろどろ部分が結構どろどろでキツいけど、まあでもわかる(笑)。間の悪い、そう思えば実はそれほどどろどろでもないのかな?でも、うまくいかない人間関係って結局そんなもんだよね。 後半の前向きさは一転ご都合主…