細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

歴史・歴史小説

フィレンツェ歴史散歩

中嶋 浩郎、中嶋 しのぶ。旦那さんがフィレンツェで日本語を教えておられるご夫妻のようです。フィレンツェの通りのあちらこちらにある碑文とその向こうにある歴史のお話。読み通すのには少々かかりましたけれども、こういう本は好きです。持って街を歩くと…

ローマ世界の終焉

ローマ人の物語最終巻。15年間本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。楽しかった!毎年待っていたなんて、15年も待っていたなんて、ハンニバル戦記とかローマは一日にしてならずを読んでいたのが○△のころだったなんてもう、びっくりです。バスの中…

背教者ユリアヌス

辻邦生の古典。文庫では3巻本、今年後半の長期読み物(ちなみに前半のそれはミシェルでして、こういうずっと抱える本とすぐに読む(または読まない)本が同時平行)、かつ最後の読み物。なぜ読み始めたかはもちろん去年の塩野七生を読んだからで、最後のロー…

女性はどう学んできたか

杉本苑子女史の集英社新書。テンポがよくて読みやすい。テーマにべったりではなくて歴史上のさまざまなエピソードで、けれどテーマが明確なので、離れてもちゃんと戻ってくるところが読みやすいのでしょう。卑弥呼は中国語が話せたし読めただろう、光明子は…

アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書

大学の英文学の先生が書いたアメリカ史の教科書(小学校1〜6年生用)を編集したものだそうで、左ページに英語、右に日本語。写真もたくさん日本人向けコラムもたくさん、ぎっしり286ページで1500円。日本語しか読みませんでしたが、買って英語も読もうかなあ…

ミシェル 城館の人 第三部 精神の祝祭

第2部を読み終わったのは6月か・・・。あまりに長いこと持ち歩いていたので(持ち歩く≠読む)かなりぼろぼろに。でもこれは売らないからいいや。読み返すかどうかはわからないけど(^^ゞ。 旅行記からはじまる第3部。ミシェル、ドイツとイタリアへ行く。帰っ…

ミシェル 城館の人 第二部 自然・理性・運命

行きと帰りの電車の中で読んだから、この一冊がうっかり私の中で2つに分かれてしまいました^^;。前半は孤独について、後半はなんと言ってもすさまじいカトリック?とプロテスタント?の争いについて。いえ、後半はそれではミシェルの話ではなくなってしま…

ミシェル 城館の人 第一部 争乱の時代

堀田善衛。たぶんもしかしなくても、初めて読む堀田善衛・・・かなあ? モンテーニュのお話、モンテーニュってその肖像画(リンク先参照)にも「随想録」ってタイトルにも覚えがあるけど、どんな人かは忘れちゃったよ?ちょっと考えてみたらモンテスキュー(…

夏姫春秋

宮城谷昌光。古本屋さんで文庫の上下巻を見つけたので先月購入。書き出しが何だかすごかった、つい想像してしまって(照)。 夏姫の話かと思っていたら、どうも、たぶん違う。「春秋」のお話なんじゃないか?楚の荘王のお話かしら。そして、たぶん、夏姫に悪…

キリストの勝利

今年もお待ちしておりました、ローマ人の物語14巻。この毎年の年末のお楽しみも、来年でおしまいか〜(涙) ユリアヌス、背教者ユリアヌスって、こんな人だったんだ。っていうか、そのフレーズは耳になじんでいたのだけれど(辻邦生の本が家のどこかの本棚…

史記 本紀

ちくま文芸文庫。小竹文夫・小竹武夫訳。 解説によれば、驚くなかれ、これってほとんど1962年版なのですよ。しかし、ぜんっぜん違和感ない。私が知る限りでは(=さっとネットで探して入手できる範囲では)いまだに唯一の完訳。これまた解説で留意が促されて…

きれいな絵なんかなかった

副題「こどもの日々、戦争の日々」。ポーランドのユダヤ人、今はアメリカの絵本作家の自伝。戦争が終わったところで終わっているのではなく、その後もいろいろある、そんな当たり前まで書かれているところも魅力。しかし一番の魅力はおそらく誰にとってもカ…

ナポリ−バロック都市の興亡

手に取ったとき予想していたより、新しいナポリを扱った本だった。18世紀以降。 ・・・さて、知識はちょっとばかり増えたと思うのだけれど、うーん。基礎知識が足りなかったから読みにくいのだろうけれど、うーん。カンツォーネ(帰れソレントへとかオーソ…