細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

ミシェル 城館の人 第一部 争乱の時代

堀田善衛。たぶんもしかしなくても、初めて読む堀田善衛・・・かなあ?
モンテーニュのお話、モンテーニュってその肖像画(リンク先参照)にも「随想録」ってタイトルにも覚えがあるけど、どんな人かは忘れちゃったよ?ちょっと考えてみたらモンテスキュー三権分立を言ったのはこっちだよね)とごっちゃになってたり。
まあいい、そんなことはどうでもいい。これはちょっと変わった育ち方をしたフランスのブルジョワ、もとい、もはや貴族のお話。結構な階級の流動性に驚いてみたり(3世代で「身分」を変えてる)、ラテン語で育てるなんて過激さに笑ってみたり、滑稽とばかりいえないのは微妙にちゃんと役に立っているからで。艶話?放蕩話にも笑ってみたり、友情に微笑んでみたり、(その友人の、カトリックを擁護する言説がプロテスタントを正当化するのに引用される)著述の一人歩きにおののいてみたり。この友人ラ・ボエシーの節度あふれた態度が思うに第一部の白眉。お話は三部作なのでまだまだ先に進むのが楽しみです。
で、これって、むかし図書室でK先生がすごくお勧めになっていたんだけれどこれがまた結構荘重(物理的にも重そう^^;)で、聞かないで卒業しちゃってて、で、ふと気がついたらアマゾンで文庫になっているのを発見したので。それで読んでいるのですが、先生とは卒業依頼ご無沙汰ですが、・・・お元気かなあ?
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