細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

蒼路の旅人

上橋菜穂子守り人シリーズ外伝2、という表記はきっと正しくない守り人シリーズ7冊目。思いっきり「続く」です。もちろん完全にまとまってますが。十五ともなればやっぱり結構かっこいい(笑)、微笑ましく伸びやかなひとときもあり、この巻でも成長は着実ですが揺れていないので物語としては序章という感。
読むとうっかりまっすぐに見えるチャグムが辿るその道は(勾配がきついことは分かるんだけど^_^;)、本当は迷路だったのかな。やっぱり真っ直ぐ一本だったのかな。真っ直ぐなのはそれはそれで魅力はあります、そして物語世界全体を収束させる明確なベクトル。物語には人を描く時期と世界を描く時期があるんだと、それが今回の感想。
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