・・・あれ、もしかしてこれ、ソフィーの世界のアンチテーゼだろうか?いやいや、そんなことはどうでもよくって。
<子ども>のための哲学の方が、読みやすいとは思います。こっちの方が、幅が広い。「きみって本当に馬鹿だね!」「君は哲学の天才だよ!」くるくると繰り返されるインサイトの言葉のざっくりとした切れ味、テンポが好きで。哲学をしようがしなかろうが、わたしは世界を持っている。だから、だから哲学が嬉しい、哲学をしていないのに(<すれば?)それが分かると言うのはどうかと思うけどでも感じられる、永井均に惹かれるのはそのどこまでもの<わたし>の肯定、考えることの肯定、愛の切れ味が、これだけ生半可に読んでも(読む=生半可だったりする、そのことははっきり作中で釘を刺されている、確かに「読む」のは哲学ではないから)ざっくりとはっきりと感じられる、とにもかくにも嬉しい、からだ。
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