細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

女王の矢・宿縁の矢・天翔の矢

マーセデス・ラッキーのヴァルデマール年代記のシリーズひとつめ、ヴァルデマールの<使者>。3部作が3部作らしくぴしっとはまって、とても楽しみました緊張感のある異世界。読んだのは大好きなおがきちかが大好きでいらっしゃるシリーズだからで、そして読んで納得です。
物語は中世的異世界の純然たるファンタジー、剣も、魔法ならぬ<天恵>もありますが、心理戦が物語の醍醐味です。・・・いえ、戦いは弓矢や剣や、そして<天恵>でやるんだけどさ。友人と、生涯の絆と、そして唯一無二の<共に歩むもの>との信頼、対立、葛藤に自己不信、それにはまり込み過ぎない正しさとにやりとしちゃう軽くて力ある会話と肉体関係。泥沼でもその底流が爽やかです。
次のシリーズ読むの楽しみ。おがきちかもますます好きです♪