細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

静かな大地

池澤夏樹。読みたい本がネットで確保出来るって有り難い。
これは淡々と、淡々と重奏低音を聞きながら滑って行く静かな物語。波瀾万丈なんですけどね。官立農園の若い空気が眩しくて、葬送に家を焼く風習の温かみと重みを思って…最後まで語っていくとネタばれになってしまうし。しみじみと胸の痛い物語でした。池澤氏は帯広のご出身です。

「世界文学を読みほどく」の自作解説久し振りに読みたいところ。