細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

告白 上

アウグスティヌスでございます。高校時代に習ったか、どうか(「告白」じゃなくて「神の国」かな、世界史で覚えたのは)。何でこんなの読む気になったかというと、まあもともと哲学も神学も好きですが、ヨースタイン=ゴルデルのフローリアの「告白」という本があるのですよ。いまを去ること3年半前、この読書記を付け始めるより前ですね、感想がないから。そのときそちらを読んで、いつか「告白」を読むぞと決意したのでありました。
で、まだ半分ですけど、いまのところの感想といいますか、結局私はフローリアの「告白」から離れられないでいるわけでして。批判的な目はそうやすやすとは冷めないのですね、困ったこと?に。マニ教の批判もいい、窃盗の告白もいい、そして肉欲の告白もまあそれはそれでいいのだけれど。その肉欲、「好きで離れられなかった」ならばともかく「そんな気持ちはないけど惰性で離れられなかった」などと書かれて納得する女はいないでしょうよ。彼は彼女を教えに誘ったことがあるのかしら。ないのかな、と思いつつ(これは偏見です)、彼のためにはあったことを祈ります。そしてそれにかかわらず、彼女は「ありがとう、けれどその気はまったくないわ」と顔を起こして答えたと、それがこの2冊の私のイメージ(そういうことが書いてあるわけじゃありません)。
下巻が私の考えを修正してくださいますことを。然あれかし。
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ちなみにこの本、章立てがすごく細かいので、非常に読みやすいです♪