細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

妖精王の月

O.R.メリング。井辻朱美訳。ケルトの妖精の世界と現在の不思議な交錯。結構前から気になっていたシリーズ(そんなのばっかだ・・)だったんですけど、友達のお友達が紹介しておられたので手に取る。(気になっているものは山のようでさらに何かがないとなかなか手にしない昨今(-_-;)。)挙句に別の本のご感想とごっちゃにしていたことに今見直して気づいた・・・^_^;それはともかく、読めてよかったのですべてそれもよし。
冒険は、ほとんどこちらの世界で進みます。その交錯具合が素敵です。二者択一ではない、「そのぜんぶを生きたい」と言う青年、若い島の王の魅力のように。グウェンの現実感覚、赤毛のアンの語法で言えば「ヨセフを知る一族」ではあるけれどでも実際には信じていなかった、けれど向こうの世界に直面した彼女がこちらの世界で人との交わりと知恵と体力を絞って先へ進む(容易ではないけれどひとすじは道が用意されているあたりがたぶん彼らに遊ばれている^_^;?)、その奮闘がとても魅力的でした。
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