細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

丹生都比売

梨木香歩。”におつひめ”です。それが何か、どなたかは読んでいただくとして。
草壁皇子のお話ですが、その視点から見た母君鵜野讃良皇女(持統天皇)の、おそろしいほどにつよい、だけでないその強さと渾然一体の愛しみの描きぶりがしみじみと惹きこまれます。草壁の視点であまりに全編美しいので(物足りないとお感じの向きもあるやも)、同じテーマの炎のように鳥のように皆川博子)を対照実験(?)として読まれるのもよいかと。(片方で物足りない人はもう片方を読んでみて!ということ(^^ゞ)
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