2006-06-17 どこでもないどこか 小説/大人と未来のおとなに 日野啓三。実は手に取る前は平野啓一郎と勘違いしてた。簡潔な文章で、冷たい透明な浮遊感を感じる。まさにどこでもないどこかで、連作かと思ったら(中身は短編6本)違うんだって。そのことにまずびっくり。 途中のゴム林のスコールのみずみずしさが、一冊の中で異彩を放ち、これがまたその後どこでもないような林にひっくり返される、そのコントラストに魅了される。 → Amazon.co.jp