細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

日本の雇用システム その普遍性と強み

小池和男、1994。本の有効期間って、どれくらいなんだろう?
これまたやっと読み終わった(今回は1ヶ月くらい抱えてただけだけど、2年くらい前にも一度借りてそのまま返した(-_-;))。
日本の雇用システムは、常識外れの終身雇用でもなければ年功序列でもなく、もっと妥当でまっとうなシステムであり、外国の雇用システムも、巷で言われるほどの(これまた常識外れな)短期(流動的)雇用でも職務給でもない、という本。日本型雇用システムへの批判かまびすしいころに、その前10年余りの聞き取り調査を並べ挙げ、(ほんとうの)日本型雇用システムは普遍的なものと擁護する。たぶんそれはすべてほんとで、けれど人はほんとだから動くのかどうか。
事例は事例だというだけですでにおもしろい。「聞き取り調査」とか「新井白石」とか、そんなコラムめいたテーマの文章(論文??)が載っているのも楽しい。
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