細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

<子ども>のための哲学

永井均。ついでに言えば私が図書館で借りたのはこんな(↓)装丁じゃなーい。いえ、嫌いなわけじゃないですよ、あの装丁。
問いは2つ。「なぜぼくは存在するのか」「なぜ悪いことをしてはいけないか」。2つ目の問いの方がわかりやすい、なじみやすいと思ったのですよ、そう思うでしょ?しかし、よく読めたのは圧倒的にひとつめでした。どちらにしても、この問いと答えについて書いてあるのではなくて、どうしようもないその問いと、答える(考える)ことの勧め、というよりバックアップ(データの待避じゃなくて補助、後ろ盾)を語っている。哲学者は哲学をしてようやく普通の人と同じになれる。上げ底を埋められる。永井さんのその話はよくわかる。からっとした子どもの問いの感覚もわかる。(少なくとも覚えている気がする。)でも自分の問いが何なのか、自分が問いを持っていたのか、もう忘れてしまったようなのです。(>_<)
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