細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

真理先生

読んでいたら「まりせんせい?」と聞かれてしまいました、いえいえ「しんり」先生です。武者小路実篤、なぜまたこれを衝動買いしたのか謎ですが、読み終わったのですからよしとしましょう。
善いひとばかりの小説が目指されたようで、確かに穏やかで正しく、無言のプレッシャーもなくはありませんが、基本的には落ち着きます。生業が芸術家ばかりなのはいかがなものかとは思いますけれど。
渾身の、うつし世を忘れるくらい没頭して向かい合える何かと、業と、うらやましくもあり、冷めて見もし、暮らしの中で求めるべき真理って何だろう。