2009-01-11 犬死―歴史から消えた8人の生贄 歴史・歴史小説 菊池良生。何だこのタイトルは、現代舞台の軽い小説か、と思ったらドイツ中世史でした。軽くない・・・いやそうでもないか、痛々しくも読み物としては非常に読みやすい、ある意味軽く楽しめる(!)、でもやっぱり空しい死。冒頭の踊らされた羊飼いは、とりわけ痛ましいとしか言いがたく、中途の君主に切られた官僚は、これが老年のことであるだけに辛い。掉尾は芸術家、っていうか建築家、まで入っているのが素晴らしい。何のかんのといって要するに、楽しませていただきました。 → Amazon.co.jp