細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

李商隠 高橋和巳コレクション4

河出文庫の没後25周年コレクションの4。図書館で借りたのですが、買おうかなぁ、どうしようかなあ。小説家ではなく中国文学者としての高橋和巳、でも、確かに同じひとですよ、この丁寧さ!(>_<) 丁寧に調査を尽くし、日本語にも手を抜かない(抜けない?^_^;)。いや、ふつうに、ちゃんと、学術書なんです、1958年出版の中国詩人選集@岩波書店李商隠晩唐の詩人、唯美にして繊細、そして奥が重い。その深みをさらりと盛れるだけ盛り込んだ和訳に、いっぱいの語注。
実のところ私この半分の分量でお腹いっぱいでございますが(ちなみに58詩入っています)、丁寧な学者たる高橋氏はもっと入れたかった!(>_<) と嘆いておられます(笑)。どれが好き、といえるほど読み込めていませんが、何となく「重ねて聖女祠を過(よ)ぎる」かな。
巻末エッセイの俵万智、ちょっとリップサービスが過ぎるのじゃ?と思いつつサービスでない部分はひどくいいですv吉川幸次郎先生の跋、2編の同時代エッセイも嬉しいです♪
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