細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

生物と無生物のあいだ

福岡伸一。これは妹ちゃんからお借りしたのですが、めちゃくちゃおもしろいです。語り上手いよ!分子生物学がどういうものかを、歴史と手法と成果を語っているのですが、上手い〜。
研究者たちのどろどろ、遺伝子、エントロピーは増大すること、そしてイキモノは秩序のうちにあること。でもでもよく見るときょねんのイキモノときょうのイキモノは中身が全然違うこと!著者がやってきたことの語り、かれら分子生物学者がやってきたことの語り。実験の方法とか、研究室の廊下とか、白衣の下に防寒着とか。
力技のゲノム解析なんかは語ってはいないのですが(そんな力技は多分語られたらおもしろくない)、けど力技の凄さが垣間見え、そう語ってきた文章の味わいもすごい、分子生物学ってものもすごいと思うのです。
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