細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

yom yom Vol.6

雑誌は読書記の対象外のつもりだったけど、でも。定価780円(!)p596、広告と言ったらパイロットのだけで、それも含めひたすら文章。いや文庫本より高いとは、ほんと、思わなかったのでした。でも内容に比して高いとは、口が裂けても言えないのです。
小野不由美がよかったことはいうまでもなく、しかしまあ、なんでこう清冽な文章と世界が書けるんだろう。
重松清の「にんじん」は、「にんじん」よりは救いがありながらしかしきつい。分かるからきつい、でも、なぜこういう話を書くんだろう。でも分かるんだから何かがある、できれば見たくないなにか。
森見登美彦「或る失恋の記録」は笑えて仕方ない、電車の中なのに!
「ひなのちよがみ」畠中恵はあれ、シリーズものですよね?わからないところもありつつほんわかしてよかった。何せ全体にはほんわかじゃなかったからね、この雑誌。
ほかもあれこれ、ひとつも外れがない勢いですよ。あ、稲垣足穂はわたくし得意でないかもですが・・・^_^;。でも外れじゃないよ?何にせよ充実の一冊なのでした。しかし保存するか処分するか悩む!
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