細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

ノルウェーの昔話

グリム童話のように、ノルウェーにも集められた物語があるのですね。1905年に独立するノルウェーの、その直前の19世紀半ばの収集。絵も復刻だそうですが、まったく古さを感じません。
逃げ出したパンケーキとか、熊のしっぽはなぜ短いかとか、あとはガチョウの行列(?「がちょうよ、くっつけ」かな)のお話あたりが読んだことがあるものかなあ。「ビール樽を持った若者」のなかでの神様の微妙さににやり。若者は神様とはビールを飲みたくないって言うのです、神様は不公平だから。悪魔ともお断りして、死神とはぜひ飲みたいって。死神は公平だからね。でも、この話の最後に出てくるのは主の祈りなんですよ。この微妙さ加減。悪役はトロル、たくさん出てきます。思いのほか海は出てこない。トルストイの民話みたいな「いい話」も、繰り返しの嬉しい冒険譚も、どこの国でも違うようで同じで違う、昔話はいいものです♪
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