細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

彩雲国物語 紫闇の玉座 上・下

ついに完結、何と8年、18巻。追いかけてきて悔いはなかったというか、結び方、この最終巻の展開は予想以上。実はもっとぐだぐだに終わってもおかしくないと思っていたのだけど、大変失礼いたしました。
あんなに有為の人材ばかりなのに、何故国は荒れたのか。自分で納得いったのが、完結に当たっての賛辞です。
だけどこの巻の魅力はそれよりも、王様がどこまでも王様らしかったことで。泣かされました、ほんとに、もう。
始めは主人公に、そしてその結果登場人物のそれぞれに高くあることを求めてお約束の位置に安住させなかった雪乃先生はつまりご自分に高くあることを求めて。お約束の世界を外れて破綻しないかひやひやどきどきだったのですが、考え抜くと道はあるんだ。
冗官ズ、最後ほんといいとこ持ってきました。考えよう。それ以上に、お約束に甘えない気構えを!
しかし王様も秀麗ちゃんも藍将軍も…絳攸さんの出番が少なかったのは悲しいけれど仕方ない…(>_<)。そして…と言い始めると切りがない。ほんとにほんとに、よかったです。