細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

憲法とは何か

長谷部恭男先生の岩波新書。答えが最初にエピソードがらみで提示されて読みやすい、けれどもたまに論理を追うのにくるんくるんくるんと3回転くらい。私、法律から離れ過ぎかなあ…?法律というか、哲学ですか?(で、だから何で改正手続は改正手続に基づき改正できないかもしれないって?)
憲法=国の構造と、憲法典は同じかと思えば違う。そして憲法典に書いてある事柄は、確かに「それがすべて」のルールじゃない。表現の自由があっても名誉棄損は許されないし、9条があっても自衛隊は存在できる。憲法典を変えることで、「憲法」が変わるかどうかは不確かだけど、「基本的な考え方」としての「憲法」をほんとに変えるつもりがあって「憲法典」を変えたいの?
…だから自衛隊を認めても、9条を変えるつもりは全くない。「平和主義」は守りたく守るべき基本的な考え方。
これで理解合ってるかしらん、内容もさることながら、立憲主義を底流に、この論理の美しさに飲み込まれ。
すっかり説得されています。もう少し詳しい本も読みたいところ。