細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

白い人・黄色い人

遠藤周作。読んだことあったかなあと思いつつ、借りて帰ったら多分やっぱり読んでなかった古典です。
それぞれの主人公の荒みというか疎外というか、興味深いとは思うんだけど、それは宗教の存在不在のなせる業なのかなあ。
最初から宗教の、というか一神教の中にいる人の、如何もしがたく直面させられる神の存在への迷い、疑いはある意味頷けるというか目から鱗なんだけど、人をそんな風に悩ませるそれって一体何だろう。主人公の荒みはただの怠惰とかの類じゃないかと思わずにもいられないけど、虐げられる方にとっての神の存在、そちらのささえは気になります。