細波水波

さやさや揺れる風の中 さわさわ揺れる水の音 たゆたいながら月に10冊年100冊

坂の上の雲 1〜8

予約までして1巻を借りたのだけど、実は実家に全巻揃ってた灯台下暗し。二度の帰省をフル活用してわくわく読了。むかし貰った単行本1巻を、結局読まずに手放した、そういえばあれはもう十年以上前、単行本の装丁はとても良いのですけれど、しかしお手軽文庫の力は偉大です。
なんとも、たいへん、面白かったです。戦記って、おもしろいのですよ、実際の人死にをさておいて。どうしようもなく。わくわくして、ふむふむと思って、手に汗握ったりしてさ。BANANA FISHとか、銀英伝とか、そしてそういったフィクションでなくて、小説だけれどでも事実であるからなおさらに。「さておいて」もなおさらだけれど。
もうひとつ、歴史認識っていう壁もある。坂の上の雲、この秀逸としか言いようのないタイトルに、見上げる坂、雲と空、切羽詰った、けれど明るさ、そして坂を上ったその先。「明治」と「昭和」の違いが書かれるのだけれど、けれどそれは確実に連なっている。
それでも!それでも面白かった、日清日露戦争記。高浜虚子、って「清」さんから採ったのですね?
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